考えすぎて眠れない夜に|ネガティブ思考を解消する3つの対処法

眠れなくて困っている人 健康

「今日は仕事がうまくいかなかったな」
「子どもにちょっとキツく言いすぎたかも…」

夜、そんなことを思い出して落ち込んだり、なかなか眠れなくなってしまうことはありませんか?

日中は前向きに過ごせていても、夜になると急に不安や後悔が押し寄せてくる──
実はそれ、“脳の仕組み”が関係しているのかもしれません。

本記事では、夜にネガティブになりやすい理由と、
考えすぎを防ぐための【ネガティブ思考を解消する3つの対処法】をご紹介します。

眠れない夜を少しでも穏やかに過ごしたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

なぜ、夜はネガティブになりやすいのか?

実は夜になると、脳やホルモンの働きが、“ネガティブ思考”に傾きやすい状態をつくっているのです。

体内リズムの影響
人間の体は、昼に活動し夜に休むように設計されています。
夜は自然と心も“静”に傾くため、思考が内向きになりやすく、マイナスな感情を感じやすくなるのです。

セロトニンの減少とメラトニンの増加
気分を安定させるホルモン「セロトニン」は夜になると減少し、眠気を促す「メラトニン」が増加します。
このホルモンバランスの変化によって、感情のコントロールが難しくなり、気持ちが沈みやすくなります。

脳の疲れによる前頭前野の働きの低下
一日中働いた脳は夜になると疲れ、理性的な判断を司る「前頭前野」の働きが弱まります。
その結果、不安や後悔などのネガティブな感情がふくらみやすくなります。

つまり、「夜に考え込むと気持ちが沈みやすい」のは誰にでも起こる自然なこと
だからこそ、夜の過ごし方を少し工夫することで、心のバランスを保つことが大切です。

考えすぎて眠れない夜におすすめの3つの対処法

スマホを寝室に持ち込まない

夜のネガティブ思考を悪化させる最大の原因の一つが、スマホです。
スマホの強い光(ブルーライト)は脳を覚醒させ、メラトニンの分泌を妨げます。さらにSNSやニュースを見ることで、他人と比較して落ち込んだり、不安を増やすことも。

対策ポイント:

  • 寝る30分から1時間前にはスマホを手放す
  • 充電場所を寝室以外に設置する
  • 気になることはメモに書き出して、翌朝確認する

「スマホ断ち」だけでも、脳の興奮が鎮まり、眠りにつきやすくなります。

寝る前のジャーナリングで心を整理する

ジャーナリング”とは、頭の中に浮かんだ考えをありのままに書き出していくことで、気持ちを整える方法。別名「書く瞑想」とも呼ばれています。
医学的にも、思考を“言葉にする”ことで脳の反芻(はんすう)を抑える効果があることが報告され、ネガティブな感情の軽減やストレス解消、リラックス効果があり、睡眠の質向上につながります。

寝る前ジャーナリングのおすすめの書き方:

ネガティブな思考を書き出す
頭の中でぐるぐるしている不安や悩みを、紙やノートに書いて言葉にします。
「書く」ことで思考が整理され、モヤモヤが軽くなります。

感謝やポジティブな出来事を記録する
その日にあった良いこと、感謝できることを3つ書き出してみましょう。
脳のポジティブな回路が活性化し、穏やかな気持ちで眠りにつけます。

翌日の目標ややりたいことをメモする
「明日はこれをやってみよう」と前向きな計画を書くことで、
頭の中の“考えすぎ”を減らし、安心して眠れるようになります。

自分をねぎらう言葉を書く
「今日もよく頑張った」「大丈夫、きっと上手くいく」など、
自分に優しい言葉をかけることで、心がふっと軽くなります。

書く時間を習慣化する
毎晩5分だけでも続けることで、自律神経が整い、入眠の質がアップします。

寝る前のジャーナリングにはノートを使うのがおすすめ!
ノートを使うことで、書く動作自体が脳をリラックスさせます。

筋弛緩法で身体からリラックスさせる

筋弛緩法”は、意識的に体の筋肉を緊張させた後、一気にその力を抜くというプロセスを繰り返すことで、心身のリラックスを促す技法です。

筋弛緩法の手順:

  1. 姿勢を整える
    静かでリラックスできる場所で、仰向けに寝るか、椅子に深く腰かけて眺めから少し離れた姿勢をとります。体が支えられて楽な姿勢が理想です。
  2. 筋肉を意識的に緊張させる
    部位ごとに筋肉を5秒間、「ぎゅー」っと強く緊張させましょう。痛みや違和感は避け、無理のない力加減でやってみましょう。
  3. 一気に力を抜く
    緊張を終えたら、一気に「ストン」と力を抜きます。10秒間、その筋肉の緩む感覚(温かさや重み、だるさ)に意識を集中します。
  4. 全身の筋肉を順番に動かす
    代表的な筋肉群の順序例は以下の通りです:
    • 両手(ぎゅっと置いて離す)
    • 両腕(二の力の力こぶを作るように)
    • 両肩(肩をすくめる)
    • 首(首を下げる)
    • 顔(額にシワを寄せる、目を閉じる)
    • 背中(肩甲骨をひきつける)
    • 腹部(お腹に力を入れる)
    • お尻(締める)
    • 両足(つま先を立てる)
    • 全身(今までのものを全部やる)
  5. 終了時のリラックス感を味わう
    全身の筋肉の緊張と弛緩を終えたら、全身が沈み込むような重さと温かさをゆっくり味わい、リラックス状態を感じます。

・呼吸を止めずに、息を「吐く」ときに力を抜くイメージを持ちましょう。
・力を抜いた時のじわっと緩んで、暖かくなる感覚が大切です。

筋弛緩法は、体の緊張を意識的に緩めることで自律神経を整え、心身をリラックスさせる効果があります。
寝る前に行うことで、ストレスや不安が軽減し、入眠しやすくなります

まとめ

夜に考えすぎて眠れなくなるのは、誰にでも起こる自然なこと。
大切なのは、「考えないようにする」ことではなく、上手に気持ちを整える方法を知ることです。

今回紹介した3つの対処法──

  • スマホを寝室に持ち込まない
  • ジャーナリングで頭の中を整理する
  • 筋弛緩法で身体からリラックスさせる

どれもすぐに始められ、心を落ち着かせる対処法です。

夜の過ごし方を少し変えるだけで、翌朝の気分も大きく変わります。
「考えすぎて眠れない夜」から、「心が安らぐ夜」へ──今日から少しずつ、試してみましょう。

ぐっすり眠っている人
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