
「まだやってないの?」
「なんでやらないの?」
「早くして!」
本当は言いたくないのに、つい口から出てしまう…。
お片付けやお手伝い、新しいことへの挑戦など、子どもに「やる気を出してほしい!」と思う場面、毎日の子育てでたくさんありますよね。
そんなとき、ほんの少し声かけを工夫するだけで、子どものやる気スイッチが入ることがあります。
実際に、わが家の5歳の息子も、少し声かけを変えたら気持ちを切り替え、ぐんとやる気を出してくれる場面が増えました。
そこで今回は、わが家でも効果抜群だった
「子どものやる気を高める言葉10選」を、具体的な声かけ例とあわせてご紹介します。
子どものやる気を高める言葉10選
お兄ちゃん・お姉ちゃん
ちょっと背伸びしたい時期にぴったりの声かけが「お兄ちゃん・お姉ちゃん」です。
保育園や幼稚園で年齢が上がり、下の子と接する機会が増えると、「自分はもうお兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだ」と意識し始める子が多いもの。
そこで「さすがお兄ちゃん!」「やっぱりお姉ちゃんだね!」と声をかけると、誇らしげに挑戦してくれることがあります。
さらに「かっこいいお兄ちゃん!」「素敵なお姉ちゃん!」と“かっこいい”や“素敵”と組み合わせれば、自尊心をくすぐり、やる気はぐんと倍増!
レベルアップ
「レベルアップ」はゲーム感覚で成長を実感できる魔法の言葉。
たとえば本を読むときに「今日もレベルアップしよう!」と声をかけると、楽しく取り組んでいました。
本のページ数を「レベル」に見立てて、ページを進めるごとに「今日は10レベルも上がったね」と具体的に伝えると、子どもは成果を実感し、モチベーションも長続き。
日常の挑戦を小さな成長ゲームに変えることで、自然とやる気が引き出せます。
冒険・探検
初めての場所や、ちょっと不安そうにしているときにぴったりの言葉が「冒険・探検」。
「今日は探検に出発だよ!」と伝えるだけで、不安な気持ちがワクワクに変わり、積極的に一歩を踏み出せます。
さらに道中で「ここは冒険の入り口だね」「次はどんな発見があるかな?」と声をかけていくと、子どもも“冒険家”や“探検家”として、楽しみながら挑戦していけます。
勝負
負けず嫌いな子に効果抜群の声かけが「勝負」。
「片付けたくない…」「着替えたくない…」とグズグズしているときでも、「ママ(パパ)と勝負!」と挑戦状を出すと、一気にやる気スイッチが入ります。
勝負形式にするだけで、やりたくないこともゲーム感覚に早変わり。楽しみながら取り組めるので、気がつけば自分から動いてくれることも。
「どっちが早いかな?」「○○が勝った!」と小さな達成感を積み重ねることで、自信や満足感も育っていきます。
さらに「やっぱり○○は強いね!」「かっこよかったよ!」と肯定の言葉を添えると、子どもの達成感がぐっと高まります。
一緒に
「やってほしいのに動かない…」そんなとき、子どもは一人でやるのが不安だったり、つまらなくて気が乗らないのかもしれません。
そんな時に「一緒にやろう!」と声をかけると、驚くほどスッと動いてくれることがあります。実際に隣でやってみると、「やってみよう!」と気持ちが切り替わりやすいです。
忙しいときには「やってきてね」と声かけだけで済ませたくなりますが、ほんの少し一緒に動くだけで、むしろスムーズに進むことも多いもの。「一緒に」親子で協力する経験そのものが、子どものやる気を引き出すきっかけになります。
大丈夫
新しい挑戦をするときや、ちょっと不安そうにしているとき、子どもは「できるかな…」と足を止めてしまうことがあります。
そんなときに「大丈夫!」と声をかけるだけで、不思議と安心して一歩を踏み出せることがあります。
さらに「ママ(パパ)もすぐ近くにいるから大丈夫」「もし失敗しても一緒に考えれば大丈夫」など、根拠やサポートを添えて伝えると、子どもの心が落ち着きやすくなります。
親の「大丈夫」という言葉は、ただの励ましではなく、安心と信頼の証。挑戦を後押しする強力なサポートフレーズになります。
できた
子どもが何かをやり遂げたとき、一番嬉しいのは「できた!」という実感を持てる瞬間です。
その達成感をさらに大きくしてあげるには、親が一緒に喜んであげることが大切。
「本当にできたね!」「ここまでできるようになったんだ!」と共感してあげると、子どもは自分の成長を誇らしく感じます。
小さな「できた」の積み重ねが自信につながり、「次もやってみよう」という前向きな気持ちを育ててくれます。
親にとっては何気ないことでも、子どもにとっては大きな一歩。
「できた」を一緒に喜ぶことで、子どものやる気と自己肯定感をぐっと高めることができます。
教えて
子どもは「自分が知っていることを伝えたい!」という気持ちが強いものです。そんな時に「○○のこと、教えて!」と声をかけると、目を輝かせて話してくれます。
例えば、保育園や幼稚園で覚えた歌や遊び、最近ハマっているキャラクターのことなど。大人から見れば些細なことでも、「自分が先生になれる!」という特別感でやる気が高まります。
また「教えてくれて助かったよ」「知らなかったから勉強になった!」と伝えると、子どもはさらに誇らしげな表情に。自分の知識や経験が人の役に立つ喜びを感じることで、挑戦や学びへのモチベーションが自然と育っていきます。
助かった
子どもがちょっとしたお手伝いをしてくれたときに「助かったよ!」と伝えると、「自分が役に立っている」と実感できます。
「ママ(パパ)が困っていたことを自分が解決できたんだ」という達成感が得られるので、子どもはとても嬉しそうな表情を見せてくれます。
さらに「○○が手伝ってくれたから早く終わったよ」「とてもきれいになって助かったよ」と具体的に伝えると、役立ったことが子どもにも伝わりやすくなります。
「助かった」という言葉は、子どもの自己肯定感を高めてくれる魔法のフレーズ。小さな成功体験を積み重ねることで、「またやろう!」というやる気にもつながります。
大好き
子どもにとって、親からの「大好き」という言葉は何よりの安心と自信につながります。
「○○がいてくれるから嬉しいよ」「ママ(パパ)は○○のこと大好きだよ」と伝えるだけで、子どもは心から安心し、「自分は大切な存在なんだ」と実感できます。
特に失敗したり落ち込んでいるときに「大好きだよ」と声をかけると、子どもは「できなくても大丈夫」と安心してまた挑戦できるようになります。
「大好き」は子どものやる気を引き出すだけでなく、親子の絆を深める最強の言葉です。どんな時でも無条件に受け止めてもらえる安心感が、挑戦する力と前向きな気持ちを育ててくれます。
まとめ
今回ご紹介した10の言葉──
「お兄ちゃん」「レベルアップ」「冒険・探検」「勝負」「一緒に」「大丈夫」「できた」「教えて」「助かった」「大好き」
どれも簡単で、今日からすぐに使えるものばかりです。
大切なのは、言葉そのものよりも“親がどんな気持ちで伝えるか”。
子どもは親の声に安心感や愛情を感じたとき、一番やる気を発揮します。
ぜひ今日から!日常生活の中で意識して使ってみてください。きっと子どもの表情や行動に、小さな変化が見えてくるはずです。
とはいえ、これを言っても「やりたくない!!」と動かないことももちろんあります。
やはり子育ては難しいですね…。
でも、その試行錯誤こそ親子の成長の時間だと思い、今日も息子に勝負を挑む日々です。